マレーシア進出と現地法人の設立

最終更新 (日本時間)

向いている事業・向いていない事業

マレーシア法人設立が向いている事業

  • マレーシア現地市場への参入を目的とする製造・物流・IT事業
  • マレーシア国内で取引先・顧客・従業員を持つ実体ある事業
  • マレーシアへの移住と就労ビザ(Employment Pass)取得を検討している個人事業・専門職
  • アジア地域の物流・製造拠点としてマレーシアを選ぶ事業

マレーシア法人設立が向いていない事業

  • マレーシア居住者取締役を確保できない場合(法律上の必須要件を満たせない)
  • 現地での実体的な活動がなく、日本国内で完結する事業
  • 税制上の優遇を目的とする場合(標準税率24%は日本より低いが、外国配当免除の条件や外国子会社合算税制の適用を事前に確認する必要がある)

費用と期間

マレーシア Sdn. Bhd. の設立にかかる主な政府手数料は以下のとおりです。当社のサポート費用については 料金ページ をご覧ください。

マレーシア法人の主な公的費用(2026-10-17 時点)
項目 金額 適用時点・備考 出典
Sdn. Bhd. 設立登記(株式有限私会社) RM1,000 2026年10月時点 SSM 設立ページ
保証有限会社(by Guarantee)設立 RM3,000 2026年10月時点 SSM 設立ページ
年次申告書(Annual Return)提出手数料(私会社) RM150 2026年10月時点。周年日から30日以内に提出 SSM 年次申告ページ

設立所要日数の公式な目安は、SSM の MyCoID 2016 ポータル(ssm.com.my)では明示されていません。SSM のオンラインポータルでご確認ください。

必要書類

マレーシアの Sdn. Bhd. は SSM の MyCoID 2016 ポータルからオンラインで申請します。

マレーシア Sdn. Bhd. 設立に必要な主な書類・情報
書類・情報 概要
会社名の予約(またはそのまま設立申請) 名称予約後、原則として30日以内に設立書類を提出
取締役・株主の本人確認書類 パスポート等。少なくとも1名のマレーシア居住者取締役が必要
登記上の事務所(Registered Office)の住所 マレーシア国内の実在する住所。変更は14日以内にSSMへ届出
会社秘書役(Company Secretary)の情報 設立から30日以内に任命。SSM認定の資格保有者でマレーシア市民または永住者
実質的支配者(Beneficial Owner)情報 SSM Practice Directive 9/2024 に基づく届出

口座開設で審査されること

マレーシアの銀行口座開設は、中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)のAML/CFTガイドラインに従い、銀行が顧客デューデリジェンス(CDD)を実施します。

  • 会社名・事業者登録番号
  • 管理権限・代表権を持つ上級管理職の情報
  • 事業住所・登記住所・業種
  • 取締役・株主・実質的支配者(持分25%超の自然人)の詳細
  • 口座開設目的と事業内容

口座開設の可否は最終的に銀行の裁量的な判断によります。結果を事前に確約することはできません。

日本の税金との関係

マレーシアの法人税率と外国子会社合算税制

マレーシアの標準法人税率は24%で、日本の外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)の適用閾値(租税負担割合20%未満)を通常は上回ります。ただし、Pioneer Status など優遇税制の適用により実効税率が20%を下回る場合は、合算課税の対象となりえます。個別の状況については税理士にご確認ください。

CRS(共通報告基準)

マレーシアは2018年から CRS(共通報告基準)に基づく金融口座情報の自動交換を実施しています。マレーシアの金融機関は日本居住者の口座情報を日本の税務当局へ自動的に提供します。

日本・マレーシア租税条約

日本とマレーシアの間には1999年12月31日発効の租税条約があり、二重課税を一定程度排除します。2022年1月1日以降の支払分からMLI(多国間条約)の修正が適用されています。なお、ラブアン事業体は同条約の特典を原則として受けられません。詳細は財務省(mof.go.jp)の公式資料をご確認ください。

個別の税務判断については、国際税務を専門とする税理士への相談をお勧めします。

よくあるご質問

マレーシアのSdn. Bhd.(私会社)設立に必要な取締役の要件は何ですか?

Companies Act 2016 に基づき、Sdn. Bhd. には最低1名の取締役が必要で、そのうち少なくとも1名はマレーシア居住者でなければなりません。会社秘書役(Company Secretary)の任命も設立から30日以内に必要で、SSM認定資格を持つマレーシア市民または永住者が担います。

マレーシアの法人税率はいくらですか?

標準の法人税率は24%です。一定の要件を満たす中小企業(Sdn. Bhd.)には段階税率が適用され、課税所得RM150,000以下が15%、RM150,001〜RM600,000が17%、超過部分が24%です(課税年度2023〜2024の確定値)。個別の適用条件は税理士にご確認ください。

マレーシア法人の監査は必要ですか?

原則として Sdn. Bhd. には法定監査が義務づけられています。ただし Practice Directive 10/2024 により、2025年1月1日以降を開始日とする会計年度から、①売上高RM300万以下、②総資産RM300万以下、③従業員30名以下の3要件のうち2つを満たす会社は監査免除の対象となります。詳細はSSM公式資料をご確認ください。

マレーシアのEmployment Pass(EP)とは何ですか?

Employment Pass(EP)はマレーシアで外国人が就労するために必要なビザです。2026年6月1日以降の基準では、カテゴリIが月給RM20,000以上、カテゴリIIがRM10,000〜RM19,999、カテゴリIIIがRM5,000〜RM9,999(製造業はRM7,000)です。会社側の要件(設立資本金・事業実態など)もあるため、詳細はマレーシア入国管理局または担当者にご確認ください。

マレーシアのSdn. Bhd.設立費用はいくらですか?

政府に支払う設立登記費用はRM1,000(株式有限私会社の場合)です。これに当社のサポート費用・会社秘書役費用・会計士費用が別途かかります。詳細は料金ページまたは無料相談でご確認ください。

日本とマレーシアの間に租税条約はありますか?

はい。1999年12月31日に発効した日本・マレーシア租税条約があり、二重課税の一定の排除が定められています。ただしラブアン事業体はこの条約の適用から原則除外される旨の議定書があります。2022年1月1日以降はMLI(多国間条約)の修正も適用されています。詳細は財務省(mof.go.jp)の公式資料または税理士にご確認ください。

無料相談のご案内

マレーシア法人の設立についてご相談は、フォームまたは電話(050-4560-1792、平日10:00〜19:00 日本時間)からお問い合わせください。

無料相談・お問い合わせはこちら

出典

  • マレーシア会社委員会(SSM)会社設立(確認日 2026-10-17)https://www.ssm.com.my/Pages/Register_Business_Company_LLP/Company/Submitting-Incorporation-Company.aspx
  • マレーシア会社委員会(SSM)年次申告(確認日 2026-10-17)https://www.ssm.com.my/Pages/Register_Business_Company_LLP/Company/Annual-Submission.aspx
  • バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)AML/CFT 顧客デューデリジェンス(確認日 2026-10-17)https://amlcft.bnm.gov.my/customer-due-diligence
  • マレーシア国税庁(HASiL)法人税率(確認日 2026-10-17)https://www.hasil.gov.my/en/syarikat/kadar-cukai-syarikat/
  • マレーシア国税庁(HASiL)CRS(AEOI)(確認日 2026-10-17)https://www.hasil.gov.my/en/antarabangsa/automatic-exchange-of-information-aeoi/common-reporting-standard-crs/
  • 財務省 日本・マレーシア租税条約 MLI適用状況(確認日 2026-10-17)https://www.mof.go.jp/english/policy/tax_policy/tax_conventions/mli_Mal.html
  • 国税庁 外国子会社合算税制Q&A(確認日 2026-10-17)https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/hojin/180111/pdf/01.pdf

まずは30分の無料相談で、国と順番を決めましょう

Zoomで、事業の内容とお金の流れを伺います。設立する国が決まっていなくても構いません。