会社秘書役・登録住所の手配
会社秘書役は法定の年次義務(年次報告・登記局への届出)を担う重要なポストです。登録住所は法人の公式住所として登記局に届け出る住所です。

会社秘書役とは
会社秘書役(Company Secretary)は、会社法上の義務を履行するために設置が義務付けられた役職です。日本の会社制度にはない概念で、取締役の経営判断を支える行政的・法律的な補佐役として機能します。業務の中心は、会社の法定書類の管理・年次報告の提出・登記局への各種届出です。
当社の支援の範囲
| 担当 | 主な作業内容 |
|---|---|
| 当社(ADEG) | 必要なサービスの案内・現地事業者との契約調整・進捗の確認・日本語での状況報告・年次義務のスケジュール管理 |
| 現地事業者 | 会社秘書役の就任・登録住所の提供・年次報告の準備と提出・取締役変更などの登記局への届出・株主総会の招集補助 |
| お客様 | 変更事項の連絡(取締役・株主の変更など)・届出に必要な署名・費用の支払い |
国別の法定要件
香港の会社秘書役
香港会社法(Cap.622 Section 474)により、すべての私会社は会社秘書役を1名置かなければなりません。自然人の場合は香港に通常居住(ordinarily reside in Hong Kong)していることが必要です。法人の場合は香港に登録事務所または主たる事業所を置いていることが要件です。
唯一の取締役が秘書役を兼務することは禁止されています(Section 475)。取締役が複数いる場合は、取締役の1人が兼務できます。会社秘書役の通信先住所は公開登記簿に記載されますが、通常の居住地住所は保護情報として非公開です。
会社秘書役の主な業務は、年次報告書(Annual Return, Form NAR1)の提出です。私会社の提出期限は設立記念日(Anniversary)から42日以内です。42日を超えると手数料が急増し、9か月超では HK$3,480 となります(期限内は HK$105)。
ラブアンの秘書役
ラブアン会社法(Act 441)に基づき、ラブアン会社には最低1名の常駐秘書役が必要です。秘書役は自然人でも法人でも可ですが、ラブアンに常駐していることが求められます。設立を担う信託会社(Labuan Trust Company)が秘書役を兼ねることが一般的です。
マレーシアの会社秘書役
マレーシア Companies Act 2016 により、設立から30日以内に会社秘書役を任命しなければなりません。資格要件として、SSM が認定した専門団体の会員、またはSSMにより資格付与された者で、マレーシア市民または永住権保有者としてマレーシアに通常居住している自然人(18歳以上)であることが必要です。
登録住所(Registered Office)について
すべての海外法人は、設立地の国内に登記事務所(Registered Office)を置く義務があります。この住所は登記局への届出住所となり、公開情報として管理されます。
| 国・地域 | 要件 |
|---|---|
| 香港 | 香港内の実在する住所。すべての法的書類の送付先となります。 |
| ラブアン | ラブアン内の登録事務所。会計記録もラブアン内に保管する義務があります。 |
| マレーシア本土 | マレーシア国内の住所。営業時間中は一般に開放されている必要があります。変更は14日以内にSSMへ届出が必要です。 |
よくある誤解
- 「取締役が全業務を兼務できる」
- 香港では唯一の取締役が秘書役を兼務することは法律で禁止されています。マレーシアでは秘書役に特定の資格が必要です。
- 「秘書役がいれば年次義務は自動的に完了する」
- 秘書役は届出の準備と提出を担いますが、取締役・株主の変更や財務諸表の確認など、会社側からの情報提供が必要な作業があります。変更事項は速やかに秘書役へ連絡してください。
料金について
当社のサービス料金は料金ページをご覧ください。
関連ガイド記事
よくあるご質問
香港法人の利得税率はいくらですか?
香港の利得税率は、課税対象利益が初めてのHK$200万以下の部分に8.25%、超える部分に16.5%が適用されます(2018/19課税年度以降)。ただし香港の利得税は源泉地主義を採用しており、香港を源泉としない利益は課税対象外となる場合があります。個別の判断は税理士にご相談ください。
香港法人に必要な取締役の要件は何ですか?
香港の株式有限私会社には、最低1名の取締役(自然人)が必要です。国籍・居住地の制限はなく、日本居住者でも取締役になれます。また、会社秘書役(Company Secretary)の任命が義務で、唯一の取締役が秘書役を兼務することは禁止されています。
香港の年次報告書(Annual Return)の提出期限はいつですか?
私会社の場合、設立記念日から42日以内に会社登記局へ年次報告書を提出する必要があります。期限内(42日以内)の提出手数料はHK$105で、9ヶ月以上遅延した場合はHK$3,480の延滞手数料が発生します。
香港の会社秘書役は何をする人ですか?
会社秘書役(Company Secretary)は、会社登記局への申告書類の準備・提出、取締役会・株主総会の議事録管理、法定登録簿の維持管理などの法定業務を担う役職です。香港の全私会社に1名が必要で、香港に通常居住する自然人または香港に事業所を持つ法人が任命できます。
まず無料相談から
秘書役や登録住所の手配について、30分の無料相談でお答えします。お問い合わせ・無料相談の予約はこちらからどうぞ。電話(050-4560-1792、平日10:00〜19:00 日本時間)でも受け付けています。
出典
- Companies Registry FAQs—取締役・秘書役(確認日 2026-10-17)https://www.cr.gov.hk/en/faq/local-company/directors-secretary.htm
- Companies Registry Annual Return FAQ(確認日 2026-10-17)https://www.cr.gov.hk/en/faq/companies-ordinance/co-annual-return-local.htm
- Companies Registry 手数料(確認日 2026-10-17)https://www.cr.gov.hk/en/services/fees.htm
- Labuan FSA FAQ(確認日 2026-10-17)https://www.labuanfsa.gov.my/areas-of-business/labuan-structures/labuan-companies/faq
- SSM 設立登記(確認日 2026-10-17)https://www.ssm.com.my/Pages/Register_Business_Company_LLP/Company/Submitting-Incorporation-Company.aspx
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